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《檸檬哀歌》

作者|高村光太郎[日]

譯者|安素

死亡的潔白之床

悲傷又明亮

床上的你

一直在等待一顆檸檬

你美麗的牙齒細細啃噬

我遞上的這顆果實

托帕石顏色的香氣飄散

幾滴天上降下的甘霖

讓你的意識倏忽轉明

你湛藍的眼睛漾起微笑

握住我的手又充滿健康的力氣

你喉頭起了一場暴風雨

在這命運的緊要關頭

智惠子變回了原來的智惠子

剎那間 一生的愛傾倒而空

接著

像過去在山巔上那樣 深深吸一口氣

你的機關從此停轉

供於遺照前的櫻花影中

一顆清涼閃光的檸檬

今天我依舊奉上

(選自《智惠子抄》,楚塵文化出品)



原文網址:https://kknews.cc/culture/686zgjm.html
 

そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉(のど)に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓(さんてん)でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関はそれなり止まつた
写真の前に挿した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置かう

昭和一四・二

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